第12期第6回講義では、筑波大学計算科学センター教授の大須賀健先生を講師にお迎えし、「ブラックホールと宇宙の進化〜何でも吸い込む仕組みと残された謎〜」をテーマにご講義いただきました。
講義の前半では、宇宙の誕生から現在に至るまでの歴史について学びました。宇宙は約138億年前のビッグバンによって誕生し、やがてガスが集まり星や銀河が形成されていきました。私たちの太陽や地球、そして生命も、天の川銀河の一角で生まれたことがわかっています。

続いて、講義の中心となるブラックホールについて理解を深めました。ブラックホールとは、光さえも外へ出ることができないほど強い重力を持つ天体で、その中心には「特異点」と呼ばれる、極めて小さく強い重力を持つ点が存在すると考えられています。光は通常まっすぐ進みますが、強い重力のもとではその進む方向が曲げられ、特異点の近くでは外へ出ることができません。そのため、ブラックホールは直接見ることができず、暗い天体として観測されます。
では、見えないブラックホールをどのように観測するのでしょうか。その鍵となるのが、ブラックホールの「影」です。周囲の光が重力によって曲げられることでリング状の光が現れ、この現象をとらえることでブラックホールの存在を確認することができます。実際に、世界中の電波望遠鏡を連携させた「イベント・ホライズン・テレスコープ」により、その姿の撮影に成功しています。
また、ブラックホールの周囲では、吸い込まれるガスの一部が高速で噴き出す「ジェット」と呼ばれる現象も起こります。こうした現象の仕組みは、スーパーコンピューター「富岳」を用いたシミュレーションによって解明が進められています。

講義の後半では、アインシュタインの一般相対性理論にも触れ、重力によって光が曲がる「重力レンズ」や、ブラックホール同士の合体で生じる「重力波」など、最先端の研究内容について学びました。
講義の最後には、「宇宙にはまだ多くの謎が残されており、それを解き明かすのは皆さんかもしれません」とのメッセージが送られました。今回の講義は、宇宙の壮大さとともに、未知の世界に挑む科学の魅力を感じる機会となりました。
第6回講義では、最後に学長の内田伸子先生をお迎えし、修了式も執り行いました。
小学3年生より7年にわたって参加をしてくれた中学3年生の修了生からは子ども大学グローバルでの学びの思い出を代表挨拶として話してもらいました。

子ども大学グローバルは今後第13期の準備を進めてまいります。
子どもたちの夢の種を育てるための他分野に渡るワクワクな学びを引き続き届けてまいります。
今後もぜひ楽しみにしていてください!
