7月6日(土)に、子ども大学グローバル第11期の第2回講義を実施しました!

第2回講義では、「アナウンサーのお仕事~プロフェッショナルとは「準備」のプロである~」というテーマのもと、株式会社TBSテレビ TBSアナウンサー蓮見孝之先生にご登壇いただきました。
講義の始めに、蓮見先生が指を指した場所の名前をすぐに答えるというウォーミングアップを行いました。つくばキャンパスの学生は、元気に「ほっぺ!鼻!」というように発声。その素早さに蓮見先生は「みんなアナウンサーになれます。実況の才能がありますよ!」と仰いました。目をつぶっていても状況が想像出来るように言葉にすることがアナウンサーのお仕事であり、それを素早く行うことが「実況」なのです。

アナウンサーの実況を体験したあとは、「働くとはどういうことか?」についてのお話へ移ります。
世の中には弁護士や医師のように資格が必要な職業もあり、「◯◯になりたい!」という気持ちだけではなれない職業もあります。一方、アナウンサーという職業では、資格は必要ありません。アナウンサーは「なりたい気持ち」があれば道は開かれています。また、アナウンサーの働き方はいくつかあります。例えば、放送局に勤務して会社員として働く場合や会社に所属しながら局外の仕事も行うフリーランス、そして無所属のフリーランスとしてアナウンサーをする働き方です。
また、蓮見先生がアナウンサーの仕事をしていて、一番楽しい事とは、やはり有名人にお会いできることだそうです!例えば、ジャッキー・チェンやジョニー・デップ、ハリーポッターの俳優など私たちが普段テレビや映画でしか見かけることができない有名人にお会いしたこともあるのだと仰いました。
このようにアナウンサーという職業は、テレビ番組に限らず様々なイベントに呼ばれたり、有名人にも会えたりと楽しいこともありますが、華やかな仕事ばかりではありません。
蓮見先生は、報道系アナウンサーとして現場で中継を行うことが多かったそうです。報道系アナウンサーの仕事は、いつ何が起こるのかがわからないため、時間が非常に不規則でとても大変とのこと。例えば、地震などの自然災害はいつ起こるかもわかりません。いつ仕事が入るかわからないため、トイレに行くのも怖いとのことでしたが、蓮見先生はこの仕事にとてもやりがいを感じていらっしゃいます。

続いて、伝え方や話し方のコツについてお話しいただきました。
ここでは実際に、「あ」をいろいろな感情で発声する練習をしました。音の長さや高さを変えることで、同じ「あ」でも多様な感情表現を行うことができます。また、「あ」を出来るだけ長く言い続ける長音の発声練習も行いました。アナウンサーはただ原稿を読むのではなく、持続して安定したいい声で伝えることが大事であるため、これらの短音、長音の発声はとても重要だそうです。

また、滑舌練習と題して早口言葉にも挑戦しました。つくばキャンパスの中でも早口言葉に挑戦したい学生は次々に手を挙げ発表!しかし、難しくてつまずいてしまう学生も多くいました。オンラインキャンパスでも多くの学生がチャット欄にて、「難しい…」「早く言うのは無理!」と書き込んでいる様子。最後に、蓮見先生が挑戦すると全ての早口言葉を難なくクリアし、テレビで見る蓮見アナウンサーのかっこいい姿を見ることができ、会場はとても盛り上がりました!
講義の最後には、「当たり前は変わる」ということについてお話し頂きました。
スマートフォンが普及し、電車の中で新聞を読む人はほんのわずかになったように、生活の当たり前は大きく変化しています。同様に、当たり前の変化はテレビ局の中にも起こりました。現代では、スマートフォンから情報収集する人が多くなったため、テレビ局では番組をTVerやYouTubeのように様々なアプリから発信しています。
これらのような「当たり前」の変化は想像以上に早いスピードで起こっています。一億総メディア時代に突入し、様々な情報を「受け取る」ことが出来るだけでなく、様々な情報を「発信する」ことも出来るようになりました。蓮見先生は、「受け取った情報は何度も確認すること。そして特に自分が「発信」する時はより慎重になりましょう。誰かを傷つけてしまわないか考えてから発信してくださいね。」と仰いました。

蓮見先生は最後に、「皆さんは今夢や目標はありますか?」と問いかけました。将来の夢とは「未来の暮らし」を意味します。「何になりたいか?」だけではなく、「将来何をしてどのような暮らしをしたいか?」を考える事が大切です。
既に将来就きたい職業がある学生も多くいるかと思いますが、当たり前が急速に変わる世の中においてその職業が数十年後に存在するとは言い切れません。アナウンサーも職業から無くなり、AIアナウンサーが報道をすることが普通になってしまうかもしれません。もしも就きたい職業が無くなってしまったときには、ただ落ち込むのではなく、この職業もいいなと他の選択肢に気づけるよう視野を広くもっておいて欲しいと蓮見先生は仰いました。
「皆さん一人ひとりの価値観を大事にしながら生きてほしい。どうかあなた自身を大切に!」蓮見先生はこの言葉で講義を締めくくりました。

学生の皆さんには、自分が将来実現したい暮らしを現在から想像し、その実現に向けて視野を大きく広げていってほしいと思います。
蓮見先生、第2回講義ありがとうございました!

本日の司会進行の担当者は、学生部実行委員の大津弦将でした!
